昨日
気分が落ち着いてきたので、昨日のことを整理する。
まず、朝。
着替えた。髭を剃った。シャワーも浴びた。
軽く気合を入れて、玄関から出る。
スーパーへの道のり、対向する車が気になる。見られている気がして落ち着かない。自分の視線をどこにおいて歩けばいいのか、判断する余裕がない。怖くなって地面とにらめっこしながら歩き続けた。
スーパーに到着する。
正面玄関から入る。
小学生が数人いた。ここで自分のミスに気付いた。
夏休みだった。僕は人が怖い、特に学生が。彼らは容赦がない。
どうしよう、どうしよう、どうしよう。
自分で言うのもなんだが近所で僕は「変な人」として認知されている。
案の定小学生たちはこちらを見て、「変な人が来た」などと話し始めた。
心をえぐられる気がして足早に通り過ぎる。
とにかく落ち着きたかった。ベンチまで行こう、そこで休もう。
この判断が命取りだった。
ベンチに近づくと、高校生ぐらいの女の子が数人座っていた。
「キャー」とか「わー」とか声を上げる。
続いて、「キモーい!」「こっちくんな!」「うぜえ!」の集中砲火。
心が折れた。
そこからもう記憶があいまいだ。
走った。走って逃げた。情けないけど、逃げた。
部屋に着く。
辛いとか、きついというものですらなく、危険だった。
世界のすべてが自分を否定しにかかってくる感覚に襲われる。
ヒルナミン、以前もらっていたコントミンなどを口に放り込んで水で流しこんだ。横になって何かが通り過ぎるのを待った。
呼吸がしんどい。止まったらどうしようと思うと不安で、時計の音に合わせて、吸って、吐いて、と規則的に呼吸を繰り返す。一人きりだから、これを間違えたら死ぬんじゃないか、なんて思いこんで不安が加速する。そのまま数時間。
何とかやり過ごした後、昨日のブログを書いた。
一日たっても気分はすぐれなかった。
惨敗だった。