気持ちと関心
ここ何日かかけて、小説を書いていた。
知り合いのおじさんに見せるやつ。
完成した。
小説を書くには、登場人物の気持ちを考える必要がある。
僕は一生懸命考えた。
考えて、考えて、人物の気持ちに到達して、泣いた。
それで、気付いた。
自分は今まで人に対してあんまり関心を向けてなかった事に。
「愛の対極は無関心だ」と、どこかで見たか聞いたかした事がある。
その定義を信用して、言葉遊びをすると、
「愛=関心」という事になる。
僕は愛のない人間だった。
ここのところ、甥っ子兄弟の兄貴の方(通称:兄さん)と会話が弾まなかった。
弟の方とは、カードゲームをやったりマンガの話をするので、話題は尽きない。
だが、兄さんとはたまに、何話せばいいんだろう?と思う事がある。
沈黙して、とまどう。
別に嫌いになったりしたわけでもなく、あちらも拒絶しているわけでもない(と思う)。
だけど、ぎこちない。
それで、なんていうか、どうしよう?って思ってた。
昨日、学校帰りにここに寄ってった兄さんに、小説で気づいた事を応用した。
関心をむけたのだ。
関心、というか興味を持つようにした。
しかも、他愛のない事。
学校にはどんな先生がいるのか?とか、
学校辞めそうなやついる?とか。
結局、携帯電話の話とかで盛り上がって、2時間以上喋ってた。
楽しかった。
今まで自分は口下手だ、なんて思っていたけど、突破口が見えた気がした。
関心のベクトルの問題だと思う。
自分に関心を向ける事は失敗だった。
例えば、自分は相手にどう見られているのか、とか、
バカにされてるんじゃないか、とか考えてもいいことはなかった。
心を閉ざしてるようなものだったんだろうと思う。
だけど、一緒にいる相手に関心を向ければ、いくらでも話す事も出てくるし、会話を楽しむ事も出来ると思う。
相手が今関心がある事は何か?とか、
この人の大事にしているものは何か?とか。
あとはそうやって出てきたものに対する自分の感情や思考を話したり、さらにそれに対する相手の考えを引き出したりする。
それを繰り返す事で、互いを知る事ができる。
まだ、実際に取ったデータは昨日の2時間しかないけど、今回思いついたこのアイデアはけっこういけるんじゃないかと思う。
今日も兄さんはここに来る予定なので、引き続き実験をしてみたい。
楽しくなってきた。
緩やかに興奮している。
それでは、また。