野菜とチャーハン、コンビニの記憶
ご飯をおたまで潰す。
そうすると火が通りやすくなる。
姉直伝のテクニック。
チャーハンを作っている。
ここのところ毎日チャーハンを作って食べている。
たまねぎとにんじんが腐ったらもったいないから。
おかずは、無い。
僕の主食はカップラーメン。
某有名通信販売サイトで購入する。
コンビニなんかに行けたらいろんな選択肢が見えてくるのだろうけど、あそこは怖い。
ドアを開けて入った途端に、いらっしゃいませ!
作り笑顔で見つめてくる。しかも複数人。
おまけに監視カメラまで用意してある。
さらに、侵入と同時におにぎりのコーナーへ突入するか、本の棚に退避するかの二択を迫られる。これが結構なプレッシャーだった。
僕がまだ病気になる前、外に出ていた時はいつも本のコーナーに逃げていた。
そのたびに、店員を見て、
「逃げたな、チキン野郎……くくく」と思われている、と思っていた。
敗北感と恥ずかしさでコンビニの思い出は彩られている。
以上の理由から、僕はコンビニを恐れている。
だが、いつの日にか攻略してやろうとは思っている。
おにぎりのコーナーに突入する方向で。
それでは、また。