hatopoppo_25's blog

気づけば普通の日記になっていました。

【送料無料】僕のひきこもりナンパ宣言...

【送料無料】僕のひきこもりナンパ宣言...
価格:1,365円(税込、送料込)

新聞紙と妄想

猫じゃらしを使ってクロと遊ぶ。

散歩のとき千切ってきた。

ヒガンバナの赤、しおれた白い花、花のないたんぽぽ。

吹き荒れる風に舞う枯れ葉なんかも楽しんできた。もうすっかり秋だ。

 

猫じゃらしを、びゅんびゅん振るう。

右に振るえば右に、左に振るえば左に飛びかかるクロ。

たまに短い脚が、絡まってこける。

HAHAHAHAHA!

外国人のように笑う僕。

しあわせだ。

飽きもせず何十分か遊び続けた。

勢い余ったクロが壁をひっかく。

少しとがり始めた爪にあたって、壁に貼ってある新聞紙がはがれた。

血の気が引いた、焦った、こわい、やめて。

 

我が家の壁には隙間なく新聞紙が貼られている。

もちろん自分でも異常だとはわかっていた。

しかし、どんなに人に好奇の目で見られても、疑いの目で見られても、あからさまに蔑まれても僕はこれをはがすことができなかった。

見られている。

壁に穴があいている、あるいは隠しカメラが付いている。そんな気がする。

責められている気がする。

家の中にいるのにノーガード。

笑われる、嫌われる、けなされる。そんな気がしてしょうがない。

もちろん、常識的に考えればそんなことはないのだろう。

自分だっておかしいとはわかっている。

しかし、感覚と感情が、思考に反発する。

どうしようもなかった。

いつか僕に、自分の手で新聞紙をはがせる日が来るのだろうか?

とりあえず今日のところは、新しい新聞紙を画鋲とガムテープでぴったり貼っておいた。

それでは、また。