再戦
今日こそ行かなくては。
肉を手に入れるために、スーパーへ。
億劫だ。昨日は絶対行くと思っていたけど、一度逃げたら余計に怖くなってくる。
しかし、いつまでもサラミとポテトチップでごまかせるわけでもない。
昨日と同じように予防のヒルナミンを飲み、雨合羽も用意して、裏道を自転車で突っ切った。
歩道橋は少しきつかったけど、体力的な問題はない。普段の散歩が効いているのだと思う。
で、突入。
「いらっしゃいませ」
入口を通ると、いきなりあいさつされた。無視するのも良くないかなと思って、「ど、どうも」と返事をすると、苦笑いされた。
その直後、怪訝な顔をされた気がするのは僕の思い込みだろうか?
逃げるように店の奥へ。
肉のコーナーまで最短コースで向かった。
値段を見て計算をする精神的余裕は無かったので、賞味期限が切れかけて割安になっている「おつとめ品」だけを選び、5パック手に取った。
店の奥で仕事をしていた、背の高いおやじに睨まれた。こわい。
レジでの順番待ちはなかったが、レジ袋が有料になっている事に驚いた。
1枚5円。
今度から何か袋を持参する事に決めた。
帰ってきてから再びヒルナミンを飲んで、横になった。
そういえば、これで50mg飲んだという事になるが、何錠まで飲んで良かったのか僕は知らなかった事に気付いた。いつもは1錠25mgで事足りるからだ。
僕より病状がひどい人はもっと飲むのだろうか?
そんな事を思いながら、しばしの眠りについた。
何とか課題をクリアできた。クロのご飯も調達できたし。
「信じている」と言ってくれた師匠の気持ちに応えられたかな。
今、僕の全身を充実感が包み込んでいる。
それでは、また。