じゃんけん
今日は実家へ行ってきた。
データがほしかったのだ。
恋と告白に関するデータが。
母に、若いころどんな恋愛をしていたか、単刀直入に聞いてみた。
んー、恋ねぇ、と言ってたばこを取り出し、ライターで着火。
吸ったそばからゴホゴホ言う。
喘息なんだからたばこはやめて欲しい。
言っても聞いてくれないから、僕はもう何も言わない。
怠慢だろうか?
母は自分の若いころの事を語り出した。
「早く田舎を出たかった」
「住み込みで働いて貯金をためた」
「景気が良かった」
成人式の費用は自分で用意したの、と言いだしたところで止めた。
恋の話を聞かせて欲しい、と。
じゃあ、と母は僕の父の話を始めた。
お好み焼屋で母はバイトをしていた。
若いころ美人だった母(本人・談)は客にモテまくっていたらしい。
いいよる男もたくさんいた。
「いろんな恋をした」という。
そんな母を狙う3人組の大学生がいた。
その中に僕の父がいた。
付き合うきっかけは、父のナンパだったらしい。
その時、3人組はもめた。
誰からアタックするかで。
「俺だ!」
「いや、俺からだ!」と。
そこでじゃんけん。
父が勝った。先制攻撃→ナンパ成功。
結婚。姉生まれる、僕生まれる。ということらしい。
肝心の告白は?と聞くと、覚えてない、と一蹴された。
全然参考にならねえ!
それでは、また。