聞いてみた

今日は美容室へ行ってきた。

去年美容室デビューして、もうそろそろ５カ月くらい。

だいぶ慣れた。

髪型はいつも通りツーブロック。

美容師のおっさんと話すのもそんなに怖くなくなった。

色々話した。

おっさんの家族の話。

筋肉をつける方法。

出会い系サイトの殺人事件の詳細など。

あとは、

もっと食えよ、ひょろひょろじゃねえか。

――太りたくないんで。

モテないぞ。

――じゃあカットでかっこよくしてください。

任せろ。とか。

こんなに話しながらよくカットできますね、と言ってみると、

プロだからそれぐらいできねえとな、という答え。

おお、すげえ。プロだ。

僕は感動したので、他にもプロ的なことあります？って聞いてみた。

「芸能人の髪型のデータは大体頭に入っている」

「シャンプーの力加減にも気を使う」

「カットについてはお客さんの髪質や長さを見極めて、できる事と出来ないことをはっきり伝える」

自慢でもなく、押し付けるわけでもなく、静かな自信に満ちた顔で仕事を語る。

このおっさんとずっと話していたいと僕は思った。

思いついたので聞いてみた。

ヘアカラーできますか？

そしたら。

「自分でやった方が安い。頑張れ」という答え。

全然儲ける気がないのか、めんどくさかったのか、時間がなかったのかわからないけど、

「そんなに難しいもんじゃない」と言っていた。

なので、明日僕は髪を自分で染めてみようと思う。

色はまだ決めていない。

わくわくする。

それでは、また。