hatopoppo_25's blog

気づけば普通の日記になっていました。

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朝、散歩をした。

丁度いい曇り具合だったので、僕は少し遠出をすることに。

家から2番目に近い公園。

そこの桜の木が切られていた。

鋭利なもので切られたのか、スパッと切断されている。

他の木を見ても枝がところどころ切られていた。

たぶんイタズラとかじゃなくて、誰かが仕事で切ったのだと思う。

毎年木の剪定をしている人を見るから。

ただ、公園裏に生えていたその木は根元からバラバラにされていた。

僕は何とも言えない喪失感に襲われた。

 

あの桜の木は僕がこの町に引っ越してきた時からあった。

18年以上前だ。

自転車で中学校や高校に向かう時に必ず目にしていた。

夏は日よけになったし、冬はその姿で季節の無常を示してくれていた。

もちろん春の花はとてもきれいだった。

 

僕は特別に木が好きという訳ではない。

それでも日常にあったものがいきなり姿を消す事は、さみしい。

 

幼いころ、僕は工作が好きで、

恐竜のペーパークラフトやロボットのプラモデルをよく組み立てていた。

恐竜が好きだったし、ロボットだってお気に入りだった。

ところが、作ったものが一定量たまってくると、母に捨てられる。

母からすると、僕の作るものはゴミにしか見えなかったのだろう。

でも、愛着のあるものを失うたびに僕は傷ついていた。

 

バラバラになった桜の木も、僕にとっては愛着のあるものだった。

輪切りになってバラバラに転がるその姿は、残酷だと思った。

僕には何もできる事が無い。

桜の木は帰ってこない。

だけどたまにはあの桜の木の事を思い出したいと思う。

それがささやかな抵抗だ。

ちょっと寂しいけれど。

それでは、また。