プラモデルと夜
今は全然作ってないけど、
子供の頃、僕はよくプラモデルを組み立てていた。
ガンダムのやつとか、大好きだった。
バラバラだったパーツが組み合わさって、「右腕」とか「左足」とか1つの概念を帯びる現象が楽しかった。
無意味から有意味へ。それが快感だった。
組み立て終わってもちゃんと使っていた。
遊ぶわけではなく、眠るときに枕元に並べるのだ。
ザクもギャンも、アッガイだって一緒だった。
寂しかったから誰かにそばにいてほしかった。
あと、お化けが出たら戦ってくれそうな気がして。
使い方としてはぬいぐるみとか、テディベアといっしょかもしれない。
夜が怖かった。
寝ている間に全てが失われるような気がしていた。
昨日までそばにいた人が、突然いなくなる。
それが怖かった。
誰にも求められない。
誰にも必要とされない。
見向きもされない。
子供の頃から、ずっとそんな気がしていた。
たまにすごく寂しい気分になる。
そういうのから卒業したい。
それでは、また。