hatopoppo_25's blog

気づけば普通の日記になっていました。

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駄目に

僕には劣等感があった。

病気になって入院して、それから10年ぐらいずっと引きこもっていた。

なので、就職した事がないし、外に出て何か経験を積んだわけでもない。

自分は人生経験が平均的な人に比べて少ないんじゃないだろうか。

 

外の世界を知らずに年だけとっていく。

身体は加齢していくのに、心は幼稚なまま。

それを人に見抜かれたら軽蔑される、そんなふうに思っていた。

 

焦り続けていた。

なので、少しずつ自分にできる事を増やしていった。

まず、昼夜逆転を戻した。

それから、散歩に出るようにした。

笑われながらも、スーパーやコンビニへも行った。

だいぶ、外に出ることに慣れた。

人間も嫌いじゃなくなった。

 

それでも、漠然とした劣等感、「自分は駄目な人間だ」というイメージは残っていて、時折やりきれなくなったりする。

 

今日、ある1冊の本を読んだ。

芸術家の本だ。

芸術は爆発らしい。

パッションにあふれた人柄、生きる意志にあふれている。

心を揺さぶられた。

 

その本の一節にこういう言葉があった。

「よし、駄目になってやろう」。

衝撃を受けた。

駄目になってやろう?

駄目に、なって、いい?

 

――よし、駄目になってやろう。

僕は確認するようにつぶやいていた。

 

正直、駄目なものは駄目だと僕は思う。

それでも、「駄目になったっていいじゃないか」という心の広い言葉に、感動した。

何かゆるされたような、心の枷を外してもらえたような気がした。

いま、僕の心の中に自由の風が吹いている。

いい本を読めた。

ちゃんと駄目になろうと思う。

せめて駄目になろうと思う。

それぐらい挑戦できたなら、駄目じゃないと思うから。

それでは、また。