復活
前回のブログを書いてから、1週間ほど、つぶれていた。
前向きになろうとするのだけど、1日だけ働かせてもらったラーメン屋で何もできなかった事や、
友人に「世間からズレたイタい人間」と言われた事が心に突き刺さって、のたうちまわっていた。
文字どおりのたうちまわっていた。
頭が痛かったのだ。
偏頭痛だと思うのだけど、動けないくらい痛んだ。
加えて、寝ている時にも歯を食いしばってしまっていたらしく、奥歯が痛む。
物を噛もうとすると、ひどく痛む。
結果、食事も満足にとれなくなって体重が減少し、頬がこけた。
病気のひどかった時の自分だったら、バカみたいに悲観して「死んでやる」とか言っていたのだと思う。
だけど、今は違う。
何が何でも生きていたい。
振り返れば、自分を支えてくれたたくさんの人がいる。
やりたいことだって、たくさんある。
毎日食べているハンバーグのお肉になっている豚さんや牛さんだって、自分を食べた人間が、「死んでしまいたい」なんて甘えた事を言っていたら、浮かばれないだろう。
だから、ふとんの上に寝転がりながらも、僕は何一つ諦めていなかった。
衰弱しているし、頭も痛いのだけど、引きこもっていたら駄目だと思ったので、
毎日、河原には入っていた。
あたりを見渡すと、悠然と泳ぐカメたちがいたり、季節の変わり目なのかこれまで見る事の無かった鳥たちが飛んでいた。
そこで、歌を歌っていた。
声を出した。
自分を押しつぶそうとする何かを押し返すために、力の限り歌った。
というか、叫んだ。
今考えれば、近所迷惑だったかも。
ときおり、通りかかる軽トラのおじさんとかと目が合うのも恥ずかしかったし。
そうやって毎日午前中は、歌って過ごしていた。
午後になると。
甥っ子たちがやってきた。
兄さん(上の子)は、ここのところ毎日自分の好きなゲームの話を熱心に語ってくれる。
なぜか情熱的。1時間はざらに話し続けて、盛り上がると3時間語り続ける事もあった。
普段無気力なあいつが、あんなに熱くなるのは何だかとても楽しい。
そして、帰るときになると決まって「負けるなよ」みたいな言葉を残していく。
もしかしたら、あいつなりに励ましてくれていたのかもしれない。
弟の方は。
部活帰りに、兄さんと入れ替わりでここに来てカードゲームをしていく。
遊びながら、今回の中間テストの話をする。
今回は結果が良くなかったらしい。
僕が「これから頑張って取り返せばいいんだよ」というと、
「○○(僕の名前)もな」とか生意気に笑う。
そんなふうに、甥っ子たちに励まされた。
母は若い時、飲食店で働いていたという。
そこでバリバリやっていて、バイトのリーダーを任されていたそうだ。
僕はラーメン屋で手も足も出なかったので、それはすごい事だと思った。
素直な気持ちで母に「実はすごい人だったんだね」と伝えると、
バカにしてたのか?と怒られた。
でも。
「あんただって私の息子なんだから、きっと何でもできる」と励ましてくれた。
僕の言動を「イタい」といった友人とも何度か話をした。
なんていうか、謝ってくれた。
僕は、彼が間違った事を言ったとは思っていなかったので、怒ってもいなかったし、恨んでもいなかった。
けど、彼は謝ってくれた。
何だ、優しいじゃねえか、大好きだ。と思ったのだけど、
直接そんな事を言うと、またこないだみたいに怒られるか、軽蔑される気がしたので黙っておいた。
そうやって毎日歌いながら、誰かと何かしらの交流を持つうちに心は晴れていった。
頭痛は治った。
奥歯も痛まない。
立ち直った。
なので、来週あたり自転車をホームセンターに買いに行こうと思っている。
近所で働こうにも、ラーメン屋ぐらいしかない。
正直、飲食店は怖い。びびってる。
だが、自転車があればバイトを申し込める場所は飛躍的に増える。
単純に行動範囲が広がるのも嬉しいし。
そんなわけで、すごくわくわくしている。
それでは、また。