hatopoppo_25's blog

気づけば普通の日記になっていました。

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カラオケスナックデビュー

ちょっと前。

内心、けっこう自信があったにもかかわらず、僕は知り合いに「音痴」の烙印を押された。

決定的だったのは100点満点中「10点」という評価。

確かにうまくはないけど、10点ではないだろう、と意固地になっていた。

……いや、本当に10点か?

もやもやしていた。

その事を甥っ子たちに話す事で笑いを取り、僕は何とか心のバランスを取り戻していた。

 

それでも、心のどこかで「10点じゃない」と駄々をこねていた。

何とか点数を計りたい。

だが、この町にはカラオケボックスが一軒もなかった。

かといって、遠出するもの面倒だった。

 

しかし先日、僕は配達先にカラオケスナックがある事に気づいた。

昼は喫茶店、夜はスナック、というお店。

配達に行ったときに、店のママに聞いてみた。

カラオケは誰でも歌わせてもらえるんですか?と。

「1曲、100円よ」という答え。

僕は、これだ!!と思った。

 

その日の配達を終えると早速そのお店へ突入した。

改めて見渡してみると。

薄暗い店内。ガラス棚に、ウイスキーやワインみたいなお酒がたくさん並んでいた。

そのお酒の隙間に、キャラクターのぬいぐるみがところどころ挟んであるのがかわいらしいと思った。

キョロキョロしながら、占い師のような雰囲気のママに挨拶して、カウンター席に着く。

腰をおろして視線を上げると、笑顔があった。

青いアイシャドウと、目じりの深いしわが印象的だった。

優しそうな雰囲気。仕事が終わった事もあって、僕はなんだかホッとした。

 

ママに飲み物は何にする?と聞かれ、

僕はホットココアはありますか?と返すと、ない、との事。

お子様だと思われたかも、なんて思いつつ、結局、ホットレモネードをいただいた。

黄色いジュースの上に輪切りのレモン。

なんか大人っぽいと思った。

好奇心が湧いてきて、色々聞こうと思ったが、

ママの方から説明してくれた。

昼は喫茶店で、カラオケは1曲100円。

夜はスナックで、1曲200円。その時、飲み物はお酒しか出さないらしい。

最近はお客さんに焼酎をよく注文される事と、夜にはコンパニオンの女の子がいる、と教えてもらった。

……正直、スナックはいまの僕にはまだ早いと思った。

 

単刀直入に聞いてみた。

カラオケできますか?と。

できる、という事だったので、さっそく挑戦。

 

歌った。

他にお客さんがいなかったので、歌に集中できた。

いつもより大きな声で。今思うと迷惑だったかも。

ママさん、ごめんなさい。

 

10点、と評価された曲に挑戦。

結果。

80点だった。

10点ではなかった!!

嬉しかった。

そんな僕にママさんは、少し言いづらそうに、

「ちょっと変わった歌い方だね」とつぶやいた。

……やっぱ変なんだ。

僕は再びへこんだ(笑)

 

大好きな人と大好きな場所が、また一つ増えた。

幸せいっぱいだ。

それでは、また。