１０点

ショックな事があった。

僕は去年から、半年くらい河原で歌い続けている。

自己流で歌ってきた。

声域は１オクターブに満たない広さから、

今では２オクターブ半まで広がった。

元々歌う事が大好きで、

今もストレスがたまると、河原で叫んでいる。

だが、自分の歌の実力がどの程度かは全くわからなかった。

先日。

知り合いに歌を聞いてもらう機会があった。

先に言い訳しておく。

課題曲を言い渡されたのだが、

僕はその曲はサビの部分しか聞いた事がなかった。

他の事が忙しくて、練習する時間もなかった。

結局、仕事に出る前に、５回だけ聞いて何となく歌える状態には持って行った。

だが、甘かった……。

そして、

ドキドキしながらも、

力の限り歌った。

どうだった？と聞くと。

１００点満点中。

「……１０点。」

え……？

そして。

「……音痴だね……」

……orz……。

完成度の低い状態で、無理に聞いてもらった僕に非がある。

だが、「１０点」は衝撃だった。

で、練習するからもう一度聞いてほしい。と食いさがった。

しかし。

「……聞きたくない」

と言われてしまった。

……ちくしょう（笑）

改めて考えると。

その人は社交辞令で「うまいね」とか言って、

心の中で「へたくそ」と思う事もできたはずだ。

でも、正直に言ってくれた。

なので、ありがたいなあ。と思う。

しかし、下手だったのか僕？という疑問が残っていた。

翌日、僕はその確認を行った。

それでは、また。