ファッションが、わからない。
昨日甥っ子からもらったファッション雑誌を読んでいた。
むずかしい。
わからない。自分には合っていないな、と感じた。
しかし、よく考えると僕は人目を気にして怯えているのに、自分の服装に無頓着というのは矛盾していないか、と思った。
気合を入れて本を開き、「わからん」と思うたび本を閉じ、少し時間が経ったらまた開く事を繰り返した。
本そのものは大好きなので、文字を追う事自体は楽しかった。「合コンの心得」や、ゲームの紹介ページ、占いなんかは面白い。気付けばおしゃれに関係ないページばかり見ていた。
肝心のおしゃれのページにはあまり興味がわかない。
それでも、「もういい、わからんわ」と思いつつ、ねばった。
一つの問題点が浮かんだ。
体型の事だ。
僕は最近6kg太ったが、元々背が低く、骨が細くて小さい身体なので、ジャストサイズで着られる服がかなり限定されるのだ。
ウエストが一番のネックで、太った今現在でも61cmしかない。男物の洋服通販サイトでズボン(パンツというらしい。雑誌では)をのぞいてみたら、一番小さくて72cmぐらいだ。
ゆるゆる、ダボダボのファッションというものもありそうだが、そういう格好をしていた奴に恨みがあるので、同じ格好はしたくない。
ふとクロを見て、羨ましく思った。
こいつは服を着なくても、文句を言われない。
ダサいとか言われない。服を買いに行かなくてもいい。洗濯もする必要がない。
なんて自由なんだ!ちくしょう!
「ダサっ!」
「変な格好」
「あの服どこで買ってるんだろう(笑)」
イタい過去の、古傷が頭の中でぐるぐる回る。
ああああ。
……まあ、いいや。
僕は頑張って服を着こなす自由を追求しようと思う。
それでは、また。