テレビ
最近ずっとテレビを見ていなかった。
ゲームもやっていない。
外に出るようになって、現実がリアルになってきた。
あれ、何か言葉がおかしい。
何ていうか、「本物」が目の前にあるのだ。
テレビのホラー番組も怖いけど、近所のおばさんの視線の方が怖い。
アイドル集団をざっと見渡すより、目の前にいるたった一人の女の子、師匠の方が魅力的だ。
動物番組の赤ちゃん動物より、噛みついたり、甘えたりしてくるクロの方が可愛い。
当り前か。
逆に言うと、それだけ僕の現実がつまんなかったんだ、と気付いた。
空しい生活してたんだなあ。
若かりし頃の自分は、
「30歳になったら死ぬ。それ以上生きてても楽しいことなんてない」とか言って、思っていた。
でも、いま30になって、やっと楽しめるようになった自分がいる。
つらいこともあるけど、世界は楽しい。
でもちょっと疲れたと思ったので、今日は無心でテレビを見ていた。
テレビだって楽しい。
それでは、また。