hatopoppo_25's blog

気づけば普通の日記になっていました。

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エコ、怒られる、反省。

午後1時。

師匠は僕に断って、この部屋で昼食を食べていった。

コンビニ食。

おにぎりを両手で持って、ちょぼちょぼ食べる師匠を見て、僕の胸はキュンとした。

その視線に気づいた師匠は、何だ?と僕をにらんだ。

――すみません。何でもないです。

僕は小さくなった。

ゴミを持ち帰ろうとする師匠に、僕が捨てておきますと伝える。

悪いな、と言って師匠はゴミを解体し始めた。

――何してるんですか?

「ゴミの分別に決まっているだろう。燃えるゴミとプラスチックゴミだ」

――え?分別?

「お前、ごみの分別をしないのか?」

師匠の顔色が変わった。

「……ちょっと座れ!」

正座で説教だ。何だろう、パターン化してきた気がする。

エコの問題から、資源の大切さにつながり、最後には人はもっと地球や自然に敬意を払うべきだ!の話になった。

だいぶ慣れてきて、そんなに怖くなくなってきた僕は、正直早く終わらないかなと思ってしまっていた。

その表情を読んだのか師匠は一転、落ち込んだ顔をした。

――どうしたんですか?

「……私、口うるさいかなあ。だからサトウ君も……」

どうやらサトウ君とケンカしたらしい。

師匠は世渡りとか語るくせに、自分を曲げられない人だと思う。色々あるのだろう。

僕は、そんなことありません、師匠はいつだって正しいです、とか全力で励ました。

元気になってほしかった。

でも僕は、これって「元気になれ」っていう気持ちの押しつけかも、なんて葛藤していた。

 

ほどなくして師匠は元気を取り戻した。

「とにかく。自分のことしか考えない人間は結局損をする。そういうふうになっている」

――じゃあ、僕はどうすれば?

師匠は、教えてほしいか?となぜか小声になる。さらに近づいて耳打ちされた。

顔が近い。息がかかる。ドキドキする。ベロアのリボンが目の前で揺れる。

――えっ!?

その課題に僕は凍りついた。できる気がしない。

「やってみろ。やれる」

 

サトウ君と何とか仲直りして見せる、と宣言し師匠は去って行った。

ゴミの分別には気をつけようと思う。

それでは、また。