視線恐怖

今日も挑戦した。

視線恐怖を自己催眠でクリアする作戦は、一昨日失敗した。

どんなに頑張っても心はコントロールできなかった。

問題を見つめなおした。

目的は、「普通の人のようにふるまうこと」だ。

そこで気付いた。

不安を取り除いたり、自分の心理状態をコントロールしなくてもいいんじゃないか、と。

見た目さえコントロールできればいい。演じてみることにした。

物理的には顔の筋肉と、眼球の方向のコントロールだ。

だから、一定の法則に従って顔の筋肉を動かせばいいと思った。

というわけで、パターンを考えた。

テレビを参考にした。

その結果。

「３秒に１回ぐらいのまばたき」

「２秒に１回ぐらいの視線移動」

「焦点を交互に近くと遠くに切り替える」

という結論に至った。

外に出る。

ストリートファイトだ。

今度こそ行けるはず、だった……。

惨敗だった。

「なにあれ、きもい」とか、

「へんなやつ」とか、

笑われたり、「人間じゃないみたい」とか言われた。

つかれた。へこんだ。

こころが傷ついた。

だめだ。

僕はいったい何をやっているんだろう。

ああ、ちくしょう。

……弱気になってる。

でもめげない。

僕はもう一度、考える事にした。

どうすればいいんだろう？

何がいけなかったんだろう？

考え中だ。

でも、今日はもう考える事をやめることにした。

それでは、また。