外出
半年前ぐらいまで、僕は外に出られなかった。
出るたびに発作が起きて苦しむ、という状態だった。
なぜなら外に出たら、人に笑われ、けなされるからだ。
人に言えば「思い込みだ」と言われる。
そういう部分はあったと思う。
だが、実際に不審がられていた。
僕が挙動不審だったからだ。
怯えていたのは、本当だから。
笑われれば傷つくし、避けられればとてもさみしい気持ちになる。
逃げていた。
だが、今は、出られる。
僕は今、色んな事を楽しんでいる。
病気がひどい時は楽しむ余裕がなかった。
今は、楽しい。
出かける前に、不安になるのではなく「何に出会えるのかな」とわくわくできる。
人に会えば話したくなるし、
鳥や街の風景を見ると心がなごむ。
店に行けば、ハンバーグにかける調味料を探すことだって楽しめる。
余裕が出てきた。
そこで。
実験をしようと思う。
自分はどれだけ外に出ていられるのかを、試してみたいのだ。
という訳で明日から外出実験をする。
心理的に負担の軽い場所から、そうでない場所まで。
「何か目的があってしょうがなくそこに行く」のではなく、「ただそこにいる事」を目的として外出しようと思う。
自分はどこまで外の世界に適応できているのかを知りたい。
わくわくと不安、両方ある。
やってみよう。
それでは、また。