やりたいこと

今日も実家へ行ってきた。

もちろん甥っ子（兄の方。弟の方はサッカーしに出かけた）と男の戦いをするためだ。

ポケモンで対戦した。

僕はポケモンの最新バージョンを持っていない。

なのでちょっと古い「ホワイト」でやった。甥っ子は「ブラック」。

ポケモンは一見子供向けに思えるが、本気でやるとけっこう奥が深い。

僕がポケモンの中でいちばん好きなのは、「イワパレス」だ。

ヤドカリみたいなやつ。

素のままではそんなに強くない。

だがヤツは「からをやぶる」という技を持っている。

からをやぶったイワパレスは、それなりに強い。

素早さと攻撃力が２倍に跳ね上がる。

その代わり防御力が激減する。

しかし、「がんじょう」という特性（特殊能力みたいなもの）を持っていて、

体力が最大なら、ほとんどの攻撃を体力１で耐える。

その間に「からをやぶる」。

体力が微弱で攻撃力アップ、いつ死んでもおかしくない状態で次々と敵を倒していく。

そこにロマンを感じる。

もちろん今日も使った。

ポケモン懐かしいなあ、昔よくやったよね。とか３０分ぐらい話したあと、対戦を開始した。

序盤はメジャーなポケモンで体力を削り合った。

「バンギラス」とか「ガブリアス」とか。

甥っ子は「ラティオス」や「メタグロス」を使っていた。

お互いに久しぶりなので、この技なんだっけとか言いながら進めていく。

それで中盤。

ここぞという場面で、僕はイワパレスを繰り出した。

甥っ子は言った。

「出た、雑魚ポケモン（笑）」

僕は「２度と逆らえないようにしてやる（笑）」と言って、「からをやぶった」。

まけた。

ポケモンには「先制技」というものがある。

自分と相手、両方の素早さを無視して攻撃するやつ。

それをくらってイワパレスは沈黙した。

そのあとは甥っ子のドラゴンポケモンにボコボコにされた。

ちょっと悔しい。

だが、楽しかった。

もちろん勝つ事だって大事だ。

だが、負けるにしても自分のやりたい事をやりきれば楽しいものだ。

僕たち２人の間にはネタを楽しむ余裕があった。

どちらかというと対戦自体より、そういう空気を楽しんでいた気がする。

……イワパレスを使ったのはけっこう本気だったけど。

僕もいつか、からをやぶろうと思う。

それでは、また。