サマーニット
昨日、母の内職の手伝いで古着屋へ行けなかった。
どうしても行きたかったので、今日行ってきた。
町の運営する無料バスに乗って出かける。
車内で文庫本の小説を読んでいると、若干車酔いしてしまった。
気分を直そうと、降りてからすぐに自販機でジュースを買う。
500ml、160円。
値上がりしてる。
消費税増税を肌で感じた。
しばらく休んで酔いが治まったところで古着屋に入店した。
親子がいた。ママさんと赤ん坊。
赤ちゃんと目があった。
とっさに作り笑いを試みる。
笑いもしなかったけど、泣かれもしなかった。
笑顔をつくることが少し上達したかも。手応えをもらった気がした。
特にこれが欲しい、という物があって行った訳ではなかった。
見学と外出を楽しむことが目的。
何かいいものないかなって店内を回る。
ない。
サイズがない。
靴は25cm以上で23、5cmの僕には履けないし、パンツも28インチからしかなく、ウエストがあんまりない僕にはゆるゆるの物ばかりだ。
色があるものに挑戦したいと思っていたので、オレンジのシャープな感じのシャツを見て「おおっ!」となったがそれもLサイズ。
僕は基本Sサイズなので見送った。
他の衣料店もそうなのだけど「大きいサイズ」は頑張ってそろえている感じがするのに「小さいサイズ」には力を入れてない気がする。
しかし、文句言ってもしょうがない。
オーバーサイズの服でもかっこよく見せる勉強が必要だと今日気付いた。
20分ぐらいフラフラしていた。
結果、1枚だけ欲しいものが見つかった。
サマーニットだ。
コンパクトなサイズなのだけど、下の方がヒラヒラしている。
前下がりのデザイン。
タイトなのにルーズなところが同居しているのが面白いと思った。
色は黒。
結局いつも通りモノトーンの買い物に収束してしまった。
だが、気に入ったので購入した。900円。
レジのところで店員の女の子と目が合う。
太いアイラインは怖かったが、その笑顔は輝いていた。
ドキッとしたのは未だ僕が人見知りのせいか、女の子に免疫がないせいかはわからないままだ。
以前は緊張してガチガチだった僕が、普通に買い物を楽しめている事が不思議で、うれしい。
楽しかったので、また行きたいと思っている。
それでは、また。