hatopoppo_25's blog

気づけば普通の日記になっていました。

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泣いたこと

先日、コンビニへ行ったり、役場へ行ったり、人に会ったりを一気にこなす事があった。

負荷がかかった。

心と身体に。

別に悪い事があったわけでもなく、傷ついたりもしなかった。

だけど、神経が高ぶった。

発作に突入しかけた。

 

僕の発作とは、神経と自意識が暴走する事だ。

刺激に対する感覚が鋭くなる。

例えば、壁やテーブルなどの黒点や、ガラスが反射する光、遠くの方で吠えている犬の声が、自分の存在を圧倒してくる。

なんていうか、皮膚がはがれた状態で世界に触れているような感覚。

つらい。

もうひとつの、自意識の暴走とは。

幻聴ではないのだけど、誰かに責められている感覚に陥る。

「おまえなんかいらない」

「死ねばいいのに」

「うそつき」

というような事を言われている気分になる。

この二つが、相乗効果を発揮する。

「壁の点に睨まれて、責めれらている」とか、「自分の動作一つ一つに文句を投げかけられるように感じる」。

「人の話し声が聞こえると、全部自分に対する文句を言っているように聞こえる」ような状態にもなる。

あと、光や音が侵食して自分を破壊しているイメージにもとらわれる。

しんどい。

それまで何でもなかったものが、凶器となって一気に襲いかかってくる。

でも、最近はそういう事が無かった。

 

それで、こないだ発作を起こしかけた。

一歩手前で自覚した。これはまずい、と。

選択肢は3つあった。

1、ヒルナミンを飲む。

2、寝る。

3、それ以外の何かをする。

 

ヒルナミンは飲みたくなかった。

ずっと飲んでいなかったし、飲み始めると「それ無しじゃいられない状態」に突入するんじゃないかと思ったからだ。

依存状態には戻りたくない。

薬は頼りになるけど、最後の手段として取っておきたかった。

 

それで、眠る事にした。

幸い、発作の一歩手前だったので冷静な判断が可能だった。

窓を閉めて、テレビを止めて、押入れの中に潜ってやり過ごそうとした。

もうちょっとタイミングが早ければ通用したかもしれない。

だが、間に合わなかった。眠れない。

足が震えてくる。心臓もドキドキしてくる。呼吸も乱れていた。

 

ヒルナミンを飲むかどうか、迷った。

それでも、僕はさらに抵抗する事を選んだ。

 

僕は以前、脳の本を読んだ事がある。

その中に「泣くとストレスがリセットされる」と書いてあった。

僕の病気は脳の病気なのだから、脳に直接干渉すればいいんじゃないか?そんなふうに思った。

それに泣きたい気分だった。

どうやって泣くかを考え始める。

そうこうしている間にも、神経の高ぶりが、加速していた。

あんまり発作をこじらせると、ヒルナミンも通用しなくなる。

病院へ行って尻に注射するのは、もう嫌だった。

時間が無かった。

僕は本棚から泣ける小説を2冊、取り出した。

 

泣くのは簡単だった。

神経の高ぶりと同時に、感受性も強くなっていたからだ。

主人公が大切な人を失う場面を目で追うだけで、涙があふれた。

涙が頬を伝う程出てきた。

鼻水も止まらない。

そのうちに、肩と胸が震えてきた。

普段ない事なので、僕は泣きながら、どこか冷静にいつもと違う事を自覚していた。

だが、なるがままにする事にした。

そうしていると、声が出てきた。

「ういっ!ひっぐ!うわぁ!(文字にするのが難しい)」と。

声を出して泣くなんて、子供の時以来のことだった。

そのまま、大号泣。

20分ぐらい泣いていた。

 

結果。

すっきりした。

発作も治まった。

心が落ち着いた。

そのあと、僕は泣き疲れて1時間くらい眠った。

こんなシンプルな事で病気に対抗できるのは驚きだった。

もっと早くやればよかった。

「つらい時は泣けばいい」。

ホントにその通りだった。

それでは、また。