ひらめいた
今日の午前中、母の内職の手伝いをしていた。
単調な作業を無言で進める。
その間、色々考えていて、ひらめいた。
幸せになる方法を。
人は生きている以上、必ず人と関わって生きて行かなきゃならない。
なので、人間を嫌っていると不幸だし、損だ。
なぜなら、生きている間中、嫌なものと関わっている事になるし、働くことだって苦痛になると思う。
働く事を「人の役に立つ事」と考えたならば、嫌なもののために頑張るなんて少なくとも僕にはできないし、辛くなってくると思う。
逆に、人間が好きだったら。
最高だと思う。
自分の好きな対象が地球上に60億以上存在することになるし、自分にとって大事なひとのために、頑張ったり関わったりするのだって、きっと楽しいだろう。
会う人たちがみんな味方だと思えたら、怖い事もだいぶ無くなる気がする。
正直に言うと、僕は会う人の半分くらいは敵に見える世界で生きている。
常に不安だったりする。
そんな現実に何か変化を起こしたい。
という訳で。
よし!人間を好きになろう!と僕は思った。
隣にいた母に相談してみた。
「人間を好きになる方法って何かない?」と。
はあ?意味分かんない。という顔をされた。
若干キレ気味。
それで、上記の「人間が好き=幸せ」の理屈を説明してみた。
すると、
「そんなよくわからない事を考えてると、また病気がひどくなる。やめなさい」とたしなめられた。
さらに、
「ラーメン食べたら、どんぶりを片づける!皿洗いもしといて。ついでにコーヒーも淹れて。砂糖2本!ミルク1つ!」
何だかよくわからないまま、食器を洗うことになった。
僕はやかんで湯を沸かし、食器を洗いながら自問自答を進めた。
自分は人間を好きになれるかどうかを。
胸の奥に問いかけた。
そうして出た答えは。
「もう人間が好きだ」という事。
人間が好きだから、人と関わる事をあきらめられないから、生きている。
しぶとく生きている。
その事に、気付いた。
もわもわとした、温かいものを自分の中に感じた。
それだけで生きていける気がして、僕はなんだか嬉しくなった。
ちなみに、母に淹れたコーヒーの砂糖はちょっとだけ減らしておいた。
長生きしてね、という願いを込めて。
考えてる事がおかしくなっているのかどうかは、自分ではわからない。
だが、そんな自分も受け入れる事にした。
それでは、また。