チョコ
最近僕は、ハマっている。
おやつタイムに。
チョコレート1列と、氷を入れてキンキンに冷えたコーヒー。
窓際で、流れる雲を見ながら食べている。
すごく贅沢な気分だ。
チョコレートは昔から好きだった。
というか、依存症だった。
中学生時代、僕は1日1枚、板チョコを食べていた。
多い時は2枚の日もあった。
不安だったのだ。
決まらない自分の進路の事や、入院した母の事、ただ単純に寂しいというのもあった。
学校から帰ると、チョコ。
疲れたら、チョコ。
夕食を作るのが面倒な時もチョコ。
困ったときのチョコ頼みだった。
結果、僕は虫歯になり、歯の神経を何本か抜くことになった。
別に後悔はしていないのだけど、あの時僕はちゃんとチョコを味わっていたかと考えると、疑問だ。
ある意味、薬のように使っていた。
不安は、世界への関心を失わせる。
僕は世界に関心が持てなかった。
必死だった。
甘いものに甘えていた。
そういう意味では、過食症の一歩手前だったのかもしれない。
今、僕はチョコを味わえている。
食べ過ぎる事もない。
というか、本当に味わうと、そんなに食べられない。
贅沢というのは「贅沢なもの」をもてあそぶ事で無く、ある意味何かを「楽しもう」とする意志の中にあるのだと思う。
散歩に出ると、花や鳥、虫や空、人にも会える。
そういうものに触れるのも、たのしい。
これからも、ちゃんと味わいたい。
贅沢にあふれているこの世界を。
それでは、また。