ホントの姿

今日は掃除をした。

ふと台所のタイルを見て、汚れている事に気づき、僕はアタックをかける事にした。

台所のタイルは油汚れで黄色く変色していた。

少し布巾で拭いてみる。

全然歯が立たない。

なので、僕が信頼を寄せている秘密兵器、メラミンスポンジでこすってみた。

まず、１枚だけ。

ピカピカになった。

それで、驚いた。２つのことに。

１つは、どれだけタイルが汚れていたのか、という事。

もう１つは、磨けばこんなにきれいになるのか、という事。

普段僕は、見聞きしているものを何も考えずに受け取っていた。

いつもの部屋、いつもの空、いつもの人、というように。

要するにマンネリだ。

でもタイルを磨いて気づいた。

きちんと掃除をすれば、あるいは心を向ければ、世界は全く違って見えるのではないか？と。

掃除には不思議な力がある。

汚れを落としていると、すっきりして心も軽くなる気がする。

気持ちに余裕ができた。

なので、

僕は、ケンカ中だった母に謝った。

自分にも悪いところがあった、と。

すると意地っ張りで意固地になっていると思っていた母が、案外あっさり許してくれた。

お茶まで奢ってくれた。

玉露入り、１５０円。

驚いた。

何かを良くするには、

「他の何かをくっつけたり、鍛えたり、アイデアを出して改善をする必要がある」みたいに思っていた。

でも、そんなに大げさに考えなくてもいいんじゃないか？

適切なケアをして、ありのままの姿を認めれば世界は輝くんじゃないか？

きちんと掃除すればタイルは光ってくれる。

どんなに苦手な人にだって、良心はあるし、優しい時だってきっとある（と信じたい）。

ただ、そういうものを見るためには手続きがいるのかも。

掃除をしたり、礼儀を守ったり、こちらから相手を受けいれることだったり。

僕はきれいなものに囲まれていたいし、人間の素敵な面も見つめてみたい。

なので、

最低限の努力はしていこう、そんなふうに思った。

具体的には、毎日一定時間拭き掃除をするとか、

意見が割れたら逃げずにきちんと話し合う、とか。

これからちょっとずつやっていこうと思う。

誰かや何かの本当の姿にワクワクしながら。

それでは、また。