hatopoppo_25's blog

気づけば普通の日記になっていました。

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言葉だけじゃない

先日、甥っ子が高校で受けた全国模試の問題を持ち帰ってきた。

彼が言うには「難しくて、さっぱりわからない」との事。

やってみる?と聞かれたので、僕は挑戦してみた。

 

それで、実際にやってみると、全然わからなかった。

手が出ない。歯が立たない。

中学までは問題を解いたり、甥っ子に教えたりできたけど、高校のレベルになるともう対応できない事がわかった。

とくに英語がわからなかった。

 

英語と言えば外国語。

外国語ではないのだけど、僕には一度習得を目指して挫折した言語がある。それは、

東北弁だ。

使い手は母方の祖母だった。

じいちゃんは標準語を喋っていたのだけど、ばあちゃんは訛りというか東北弁がすごかった。

会話が難しかった。

 

2つのハードルがあった。

まず1つは、リスニング。

ばあちゃんは普段おしゃべりな方ではなかったが、喋るときはけっこう早口だった。

なので、聞きなれない言葉を聞きとることが難しかった。

もう1つは、単語の理解だ。

訛りと言っても、もうだいぶ日本語から離れた印象だった。

単語が独特だ。たとえば、

男の子=やろこ。

女の子=へなこ。

とか。

単語が理解できないのだから、会話なんて夢のまた夢だった。

ついに僕は祖母の生前、親戚の翻訳なしで祖母と会話する事がかなわなかった。

 

姉もばあちゃんの言葉を理解できないと言っていた。

姉はばあちゃんに何を言われても笑顔で「うん、うん」とうなづいていた。

それで結構うまくいっていたみたいだけど、一度僕の目の前で、ばあちゃんが姉に怒り出した事があった。

でも、その時もなんて言ってるのかわからなかった。

 

会話ができなかったとは言え、僕はばあちゃんが好きだった。

こたつに入ってテレビを見ていると、いつも「みかんいるか?干し芋はどうだ?」って聞いてくれてた。

その厚みのあるグローブのような手を見ているだけで、安心感を覚えていた。

タバコを吸う時は真顔になってちょっと怖かったけど、

池の鯉に餌をやってる時の後姿のフォルムはまん丸で、かわいかった。

 

東北弁はわからないままだけど、

ばあちゃんは存在感で何かを語ってくれていた。

僕も孫として、ちゃんと生きようと思う。

それでは、また。