hatopoppo_25's blog

気づけば普通の日記になっていました。

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くちぐせ

働き始めて、変化が起きた。

新しい口癖がついた。

「おつかれさま」だ。

 

僕は成人してから働いた事がほとんどなくて、一人前というか「社会人」みたいな扱いを受けた事がない。

なので、仕事関係の人に「さん」付けで呼ばれると、不思議な感じがする。

その感覚を強く感じる瞬間が、「おつかれさま」と言われたり、言ったりする時だ。

なんというか、「大人」になった感じがする。

 

姉も少し前に介護のパートを始めた。

きついらしい。主に精神的に。

姉は自分も大変なくせに、僕を心配してくれる。そして、

「おつかれさま」と言ってくれる。

何かが報われる気がする瞬間の一つだ。

 

そういう訳で、僕は「おつかれさま」が好きになった。

仕事関係の人に言うのはもちろん、

姉や学校がえりの甥っ子たちにも使う。

僕は好きなものに染まりやすい。

ぼんやりテレビを見ている時も、画面の中の人が何か一仕事終えると、

つぶやいていることがある。

「おつかれさま」。

 

そんなふうに、つい口について出てきてしまうくらいになってしまっていた。

それで、

最近仕事が終わると、コンビニへ直行する。

食べたくてしょうがないのだ。

腹が減る。痩せてしまう。1日2時間は軽く自転車で突っ走るので必然的に。

だから、食べる。むさぼる。本能の赴くままに。

 

その日もチョコパンを手にレジへ。

店員さんも僕が毎日通っているので、あいさつしてきてくれる。

こんにちは、と。

その時も、あいさつを交わした。

だが、

違和感があった。

その店員さんがひどく疲れていたというか、落ち込んで見えた。

なので、とっさに口から言葉が出た。

「おつかれさまです」。

その人はキョトン、としていた。

隣にいたちょっと太った女の子店員さんが噴き出した。

「何だこいつは?」と思われたかもしれない。

けど、店員さんはちょっと笑ってくれた。

僕は疲れていたし、早くチョコパンをかじりたかったのでそのまま何も考えず清算をすませ、パンをかじりながら帰宅した。

 

その夜、お風呂に入りながら1日を振り返っていた時、コンビニでの事を思い出した。

何だかすごく恥ずかしくなってしまって、うあああ、と頭を抱えた。

でも、

それからも素知らぬ顔をして僕はそのコンビニへ通っている。

チョコパンがないと、生きていけないから。

ちょっと恥ずかしいけど。

それでは、また。