hatopoppo_25's blog

気づけば普通の日記になっていました。

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イタリアンの店

自宅アパートの近所に、イタリアンレストランがある。

外観があまり目立たないから、気にとめてなかったのだけど、

一度、配達で店内に侵入した。

 

すると、

地味な外観とは裏腹に、オシャレな内装。

かわいくてきれいな店員さん。

横目で見た料理はとても美味しそうだった。

興味がわいた。いつか食べに来たいと思った。

 

先日、初の給料が手に入った。

現金を手にした時初めて、ああ、自分は働いてたんだな、と思った。

家族にも若干のプレゼントをしたのだけど、

自分にもご褒美を、と思ったので、行ってみた。

イタリアンレストランに。

 

一人で行ってみた。

ランチタイム。

店の前の看板と、自分の財布の中身を交互に見て、意を決する。

……突入。

 

お昼時という事もあってか、混み合っていた。

少し店内で待って、ロン毛を頭の後ろで束ねたオシャレな感じのおじさんに案内される。

カウンター席。

単品料理は無いらしく、ランチのコースメニューのみ、という説明を受けた。

一番リーズナブルなコースを選択。

前菜、パン、パスタ、アフタードリンク。

追加でデザートも付けられるらしいが、今回は遠慮した。

 

パスタは、茄子とベーコンのトマトソースを注文。

アフタードリンクは何種類かあった。

無難にコーヒーでもよかったのだけど、

注文を聞きに来てくれた上品そうな女性店員さんに問いかけてみた。

「エスプレッソって何ですか?」

そしたら、店員さんはちょっと笑った。

ん?なんだ、知らねえと恥ずかしい事なんだろうか?とか思ったけど、

正直、緊張してて、それ以上余計な事は考えれなかった。

課題に集中する事にした。

 

店員さんによると、エスプレッソというのは、

「ものすごく濃いコーヒー」という事らしい。

面白そうと思ったので、じゃあこれをお願いします、と伝えた。

すると、本当に濃いですけど?と確認された。

僕はそれなら尚更飲みたいと思い。大丈夫です、と答えた。

 

店内は混んでいた。

僕の隣にならんで座った老夫婦もけっこう待ち続けているようだった。

おじいさんは、貧乏ゆすりをしていた。

これは時間がかかりそうだと思い、

僕はあらかじめ用意しておいた、図書館で借りた本を開いて料理が到着するのを待つ事にした。

 

しかし、落ち着いていられなかった。

僕はカウンター席に座ったのだけど、そこからシェフが料理をする姿がバッチリ見えるのだ。

すごかった。

火が上がるのだ。

赤い炎がグワーッと。

中華料理より激しいじゃねえか、と思いながら僕はワクワクしていた。

 

その後、自己啓発本の1章を読み終えたくらいで、前菜が届いた。

白い皿の上に、ちょこんとした料理が4品。

ニンジンのサラダとか、かぼちゃの何とかソースとか、りんごとベーコンがくっついてるやつとか、あとマッシュポテトの乗ったラスク。

全部おいしかった。

嫌いな食材がなくてラッキーだったのだが、とくに驚いたのは、ニンジンのサラダだ。

どんな加工を施しているのか知らないが、うまみが溢れていた。

僕は今までニンジンをなめていた事を思い知らされた。

ん?料理人の腕と考えるべきか?

……とにかく美味かった。

 

そのあと、パンをかじって少ししてから、

パスタをいただいた。

僕はいつも自宅ではパスタ、というかスパゲティーは箸で食べている。

目の前にあるのはフォークとスプーン。

……頑張った。

 

食べてみると……。

すっごく美味しかった!

ベーコンは安定の肉肉感だし、パスタの硬さも絶妙というか、食べやすかった。

一番びっくりしたのは、茄子だ。

僕は元々、茄子が大好きなのだけど、茄子本来のうまみがめちゃくちゃ出ていた。

 

僕の身近な人は茄子が嫌いな人が多くて、茄子の良さを訴えても理解してもらえない事が多い。

しかし、このパスタの茄子を食べたら、茄子ファンになってくれるんじゃないか?というくらい美味しかった。

だから、パスタの中で一番印象的だったのは茄子だった。

ただ、お腹が空いていて、すぐにがっついたので、口の中を火傷してしまった(笑)

 

最後に。

問題のエスプレッソが来た。

コーヒーの一種、とは聞いていたけれど、とにかくサイズが小さかった。

紅茶のカップの半分くらいの器に入っていた。

何でだろう?

と思ったのだけど、一口飲んで納得した。

店員さんの宣言通り、めっちゃ味が濃かった。

びっくりするくらい、濃厚だった。

これはノーマルサイズだと、飲みきれそうにない。

普段から僕はコーヒーはブラック派なので、すんなり適応できた。

おいしい。癖になりそうだ。

それをちびちび飲んで、味わって、それから5分くらいシェフの料理姿を眺めて、店を出た。

 

ものすごく緊張したし、アウェー感半端なかったけど、楽しかった。

そして、美味しかった。

火傷した口の中が、未だにヒリヒリしているけれど。

それでは、また。