hatopoppo_25's blog

気づけば普通の日記になっていました。

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同級生

同級生の男の子が訪ねてきた。

久しぶりに僕のことが気になったらしい。

洗練されたファッションと、学生時代からは想像もつかない程低い声に気圧される。

近況を聞く。

結婚したと言う。

マンションに住んでいて、妻と二人の子供を養っている。

休日には近所の子供たちに野球を教えているらしい。

ほかにも、同級生の女の子が外人さんと結婚したとか、学生時代の友達と今でもつるんでいるとか、色々。

どこか食事にでも行かないか?と誘われた。

嬉しかったが、断った。絶対に発作が起きると確信していたから。

君は今何してるの?と聞かれる。

言葉に詰まった。沈黙。

気まずい。

それでも、彼はいいやつなのでいろんな話を振って場をつないでくれた。

僕はくらくらしていた。

それじゃあ、またね。うん、ありがとう。

バタン、とドアを閉めた後、そのままドア越しにずるずるへたりこんだ。

圧倒的な差を見せつけられた気がした。

べつに、何か競争をしているわけでも、彼に嫌味を言われたわけでもない。むしろ善意で会いに来てくれたはずだ。それは嬉しかった。

しかし、僕は落ち込んだ。

彼はいろんなものをつかんでいる。結婚して、子供を授かり、仕事をして家庭を守っている。立派だ。かっこいい。

それに比べて僕は……。

ああ、ああああ。

 

それでは、また。