久しぶりの病院
病院へ行ってきた。
二週間に一回。
前回はクロを一人にしておけなかったから、「腹が痛い」と言ってさぼった。
もう留守番させても大丈夫だと思い、今日はちゃんと通院した。
なかなか混みあっていた。
いつも見かける人もいたし、そうでない人もたくさんいた。
病院はそんなに怖い場所ではない。緊張はするけれど。
調子を崩しても、先生がいるし、突発的な発作に襲われても注射で対応してもらえる。周りにいるのも精神的な病を患った人たちばかりなので、話が通じる。
多少変わった言動をしても、驚く人が少ない。
ただ、毎年4月になると外来の看護師さんたちが入れかわるので、そのたびに僕は「あの人ちょっと変」と警戒される。
少しつらい。かといって僕にはそれを覆す材料も気力もない。
ただ、耐えるのみ。
今年の看護師さんたちはもう慣れたみたいだけど。
患者さんの一人が看護師さんたちと喋っていた。
楽しそうだ。
混ざってみたい。
だが話しかける勇気も話題も僕にはなかった。
僕は子どものころから遠巻きに活発な人たちを見ているだけだった。
いつか人の輪の中に入りたいと願ったまま30年経ってしまった。
今は駄目だがいつかは、変わってみたい。
そんな事を考えながら、端っこの方でちっちゃくなっていました。
それでは、また。